乳幼児は、生涯にわたる人間形成の基盤を培う時期で、やはり”親のぬくもり”が大切であると考えます。ひとりひとりの子どもがあたたかい愛情を感じ、のびのびと育っていけるようなアットホームな環境を大事にしています。お子様の成長をご父母の皆様と喜び、私たちも共に成長していけるよう、一人一人を大切にした保育を心掛けています。
また、乳幼児期においては自然とかかわることの意味は大きいと考えています。チョウチョを見つけると目で追う1歳児。歓声をあげて大人に知らせようとする2歳児。友達と一緒に追いかける3歳児。そうっと近寄り捕まえてみようとする4歳児。何を食べてどうやって生きているのかな?と図鑑を広げて自分でその環境をつくり飼育してみる5歳児。このようにかかわっていく中で、自然の中で思いっきり体を動かし丈夫な身体が作られていくと考え、園外の環境にも目を向けた保育を大切にしています。
当園は園と保護者が手を携えて、パートナーシップによりお子さんの成長発達を支えています。「教育・保育」をサービス業の延長として接客業的に捉えていたり、消費者意識の強い方は合わない部分が出てくるかと思いますので、事前にご承知おきください。
袋井市ホームページよりご確認いただけます。
入所の意思を持った上で申請をお願いします。とりあえず申請しておくなど入所の意思が不明瞭なものはやめてください。事前にご家族と十分に話し合い、方向性を決めてから申請をして頂くようお願いします。
・職員の方々の雰囲気もよく、安心して子供を預けられそうだと思いました
・保育方針や保育内容に魅力を感じています。
・園の方針に非常に共感を持てました。ここまでじっくりと見学の際にお話をお伺いできたこと、丁寧にご説明いただきまして誠にありがとうございました。
・家から近く、子ども達がとても楽しそうにしていて、素晴らしい玩具が充実していました
・園の雰囲気が良く、一人一人に目が行き届いていることや、知育おもちゃを使って遊んでいること、また家の近くのため通いやすい
・日頃からチューリップを利用しているので、保育園のほうも身近に感じています。また、出欠や連絡帳、登園の確認などが電子化されていて良いと思いました。
・とても丁寧な説明でわかりやすかったです。
・質問もしやすい雰囲気でひとつひとつ丁寧にお答えしていただけたので安心しました。
・訪問時に人見知りで泣いてしまいましたが、子どもに寄り添った声かけや対応をして頂きました。ありがとうございました。
・子ども達が園長先生に懐いている姿が特に印象的でした。
・見学の数日前に散歩で前を通り掛かったのですが、水遊び中に先生が一緒に遊びながらも「〇〇君、寒くない?」と声掛けをしていて、子ども達の様子をしっかり見てくれているなと感じました。
・園の方針も私共の理想であり、子どもが楽しく通えるのではないかと思いました。
・連絡帳をウェブ上でやりとりできたり、夏祭りの運営の仕方を変更するなど保護者の負担を減らし、子ども達の自主性を高める工夫をされている点も魅力を感じました。
・見学前から良い印象があり、見学後は想像以上に良い園であったと思ったので、ぜひ通わせたいなと思いました。
・アンケートに沿ってお話ししてくださり、知りたい情報を聞くことができました。お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。
ご意見など
・駐車場がないのが気になる
たんぽぽ保育園では、園舎のフェンス前に駐車して頂くスペースと、子育て支援センターの駐車場がご利用いただけます。登降園時間は分散されていますので、入れ替わりでご利用頂く形になりますが、十分な台数分が用意されていますので駐車場が足りなくなることはありません。また、園舎まで近い距離に駐車することができるので便利です。行事の際には園近くの駐車場を借りたり、駐車場がたくさんある会場を借りますので、駐車場に関して通園して頂く中で困ることはありません。
・多目的ホールがない
ホールや多目的室はありますが、いわゆるお遊戯室のような部屋がないということを言われているのかと思います。たんぽぽ保育園は4・5歳児の部屋、たんぽぽ第二保育園は3~5歳児の部屋のパーテーションを開けることで、雨天時でも室内で体を動かせる広いスペースを確保することができるように設計されています。また、発表会は400人程度収容できるホールを借りて実施していますので、お遊戯室のような部屋がなくても特に困ることはありません。ホールで発表会を行うことで、保護者の方にはお子さんの発表がとても見やすくなり、人との距離を取りやすいので感染症対策に対しても有効です。
※たんぽぽ保育園で試験的に行った見学後アンケートの内容を抜粋したものです
当法人では施設運営に保護者の皆様のご意見を取り入れるために、実施義務のない独自の利用者調査を自主的に行っています。頂いたご意見は集計や傾向分析、事実確認などをさせて頂いた上で、園の教育保育の方針と照らし合わせて、長期的に検討させて頂いています。
たんぽぽ保育園 満足度 94.9%
たんぽぽ第二保育園 満足度 90.4%
詳細は情報公開のページをご覧ください。
昭和61年4月1日 | 袋井市広岡にて乳児保育園開設 |
平成15年3月23日 | 袋井市愛野に新園舎完成 定員60名へ |
平成16年1月1日 | 保育園が認可される |
平成18年5月17日 | 社会福祉法人花の園会設立認可 |
平成19年6月1日 | 地域子育て支援センターチューリップ開設 |
平成22年4月1日 | 乳児園舎開設 定員90名へ |
平成27年4月1日 | たんぽぽ第二保育園開設 定員70名 |
※両園ともに一斉保育を改良した保育を行っています。一斉保育は子の生活(時間)に意図的な介入を行うことで、望ましい行動、態度、技術などを形成しようとする「意図的養育」に、自由保育は大人の意図的な介入がなくても子どもは育つと考え、「放っておいても子どもは育つ」という信念に基づいた子育てを行う「(自然な成長を前提とした)放任的養育」に比較的似ているものと捉えることもできます。
教育の達成という観点に限っては、「意図的養育」で育った子どもの方が、「放任的養育」の子どもよりも、学力が高くなったりするなど教育水準に違いが出てくることが研究によって明らかになっています。対して放任的養育は自ら考える力がより強くなることが期待できます。これは子育てや保育スタイルの違いであり、必ずしもどちらが優れている・劣っているという話ではありません。
新しい時代の担い手となるために、心身ともに元気で仲良く遊ぶ豊かな子どもたちを育てる
戸外遊びを大切にする園は非常に多いですが、毎日園庭で遊んで時々園外にお散歩に行くというのが一般的です。当園では園外の環境に特に目を向けていて、園の外へお散歩に出かける機会が多く、四季折々の自然と触れ合っています。
昔はおもちゃはほとんどなく、今のように公園など遊具があったりする整備された遊び場は非常に限られていました。そのような環境の中で子どもたちは異年齢の集団を形成して大きい子が小さい子に教えながら自然の中で遊んでいました。子どもたちの中で伝承される遊びはとても質が高く、子ども主体どころではなく子どもだけの社会がありました。物が豊かになった今だからこそ自然や季節に触れることを大切にしたいです。
自宅の1部屋を使って保育をはじめてきたことからいまでもおうちらしさを大切にしています。アットホームな雰囲気もさることながら、建材も一戸建てでよく使われるものをあえて選んだり、シャワーブースではなくユニットバスを設置するなど住宅と同じ設備を取り入れ、施設だけれどもおうちと同じような雰囲気が出るように工夫しています。
※写真は旧広岡園舎です
足には3つのアーチがあり、次の一歩を踏み出す力を発揮するバネ作用、足が地面に着地した際に衝撃を和らげるクッション作用、ふらつきを抑えるバランス作用を担っています。理想的な足の形は扇方で、靴下などで日常的に圧迫すると足の形が崩れてしまったり、足指が内側を向きやすくなってしまうことがあります。乳幼児期には運動機能が目覚ましい発達をしていきます。体を支える土台である足が、より発達するように室内ではなるべく裸足で過ごしています。
また、足の裏から感覚を感じることは、発達の土台となる「感覚」の発達を促すことに繋がります。人間には、触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚と言われる体の外側を感じる感覚の他に、筋肉の伸び縮みや関節の動きを感じる「固有覚」、身体の動きや傾き、スピードを感じる「前庭覚」といった体の内側を感じる感覚があります。わたしたちの体は、それぞれの感覚器官から入って来る膨大な量の感覚情報を、上手に交通整理して使っていて、このような働きを「感覚統合」と言います。
落ち着きがない、はさみを使うのが苦手、読み書きや計算ができない、騒がしいところや触られることをいやがる、不安が強い・・・などの姿は、もしかしたら感覚統合がうまくいっていないせいかもしれません。
最近の子どもたちは砂や泥遊びといった、ザラザラ・ぬるぬるした感覚(触覚)にも触れる機会が少ないようです。そのような遊びは一見すると「汚れるから」と敬遠されがちですが、とても大切な意味を持っています。裸足の保育は足裏で様々な感覚刺激が入ることから、感覚の発達や感覚統合を促します。
特に3歳以上に関して、3歳児は保育士1人に対して園児20人(15人)まで、4・5歳児は保育士1人に対して園児30人(25人)までが国の定めた保育士の配置です。この配置ではすべての場面で一斉の声かけや指導が前提となっているため、保育士がお子さんと1対1の関わりを持つことが難しく、細やかな支援ができません。そのためせっかくの伸びる芽を上手く育ててあげられないことがあります。フリー保育士を配置し、お子さんと1対1の関わりを増やすことで、この伸びる芽を上手に育ててあげられるようになっていきます。園では手厚い保育を行い家庭と連携してお子さんの育ちを支えていきたいと思っていますので、保育士数を国の定めた配置よりも多くしたり、フリー保育士が柔軟に動けるようにするなどの取り組みを行っています。
参考までに各国の配置基準はアメリカ・ニューヨーク州「5歳-9:1」、イングランド「4・5歳児一13:1」、フランス「4・5歳児-15:1」、スウェーデン「5~6:1」、中国「10:1」となっています。これをみれば日本の配置基準では、いかに個別支援が難しく、なぜたんぽぽ保育園が個別支援をしやすい体制に力を入れているのかがお分かりいただけるのではないでしょうか。
これからの社会は特にAI(人工知能)の普及により、決まった手順や条件に沿って行うような仕事はAIやロボットが取って代わっていくでしょう。また環境問題や少子高齢化などをはじめとする簡単には解決できない問題とも向き合う必要が出てきています。社会が大きく変化している今の時代を生き抜く子どもたちに必要な教育保育は「教えられたことを覚える」というような従来のものではなく「自ら経験し、考え、学ぶこと」であると思います。
花の園会の運営する施設では子どもが自発的、意欲的に関われるような環境を構成し、子どもの主体的な活動や子ども相互の関わりを大切にします。特に、乳幼児期にふさわしい体験が得られるように、生活や遊びを通して総合的な保育に努めます。
令和2年度たんぽぽ保育園発表会の活動例
つまむ・握る・はめるなどの手指の運動の発達を促すことができるよう、リグノやネフスピール(スイス・ネフ社)、プラステン(ドイツ・ニック社)などをはじめとした世界中の良質なおもちゃを用意しています。発達段階に合った遊びの中で、楽しみながら手指を使うことによって新たな運動を獲得し、それが生活の動作であるスプーンやお箸、ボタンはめなどに繋がっていきます。
もし、逆の考えで、生活に必要な動作を練習することによって、手指の使い方を獲得していくような接し方をしたとしましょう。パジャマを着る際に、ボタンをはめる練習が行われるかもしれません。パジャマは寝る前に着るものですので、眠気を催す時間帯です。眠いのに、まだぎこちない手指の運動を強いられ、ボタンはめはきっと上手くいかないことでしょう。眠い時に自分の能力ではまだ難しいことをさせられたら、大人でもイライラします。きっと子どもは癇癪を起こすでしょう。スプーンやお箸でも同じです。お腹が減って食べたいのに、楽しい食事の場を成長発達にあっていない練習の場にさせられたら、やはり癇癪を起こすでしょう。なんとか生活に必要な動作を、生活の中で教えなければいけないと思い込んでいる大人は、困って子どもに強く当たってしまうかもしれません。これが不適切な保育や養育のはじまりです。これらが子どもにどんなに難しいことを要求しているかは、今日の夕食を利き手と逆の手を使って食べると理解できるはずです。
大人にとってのおもちゃやあそびは、趣味や気分転換などのイメージがありますが、子どもにとっては、新たな能力の獲得したり、環境にあるものの性質を学んだりする大切な役割があります。必要な時に必要なものが環境にあることで、子どもたちが能力を伸ばしていくのです。伸びた能力に応じて、生活の中でできることが増えていきます。そして子どもの発達を見て、必要な環境を整えるのは大人の役割です。
たんぽぽ保育園では連絡帳をフルデジタル化しています。
連絡帳機能をつかって機嫌、排便、食事、睡眠、家庭でのエピソードやそのほかの連絡事項などを園に伝えて頂きます。連絡帳のお返事は写真付きの活動の記録として配信されます。まだ小さいうちは、朝泣いてしまった我が子を預けて、後ろ髪引かれる思いで職場に行くときがあるかもしれません。そんな日でも毎日のように配信される写真付きの活動の記録から、園で楽しそうに活動するお子さんの姿を見て、安心して頂くことができるのではと思っています。また園での保育を共有することによって、ご家庭と力を合わせてお子さんの育ちをサポートするためのツールとして非常に有効だと考えています。
「小さな学校」「小さなクラス」は学習意欲や態度が積極的になり、子どもたちの人格形成・人間的成長にとっても効果的であることが分かってきたため、世界の主流となっています。花の園会の運営する施設では、あえて人数が多くなりすぎない定員設定にしています。それは前述の内容が乳幼児期にも当てはまると感じているからです。
大きな施設や立派な設備、新しい建物などの園は一見しっかりしているような印象を与えます。しかし乳幼児期こそ、目が行き届き一人ひとりを細やかに見ることができる定員設定の中、アットホームで安定した人間関係の中で伸び伸びと育っていくのが良いのではないでしょうか。
年齢 | たんぽぽ保育園 | たんぽぽ第二保育園 |
0歳時 | 6人 | 9人 |
1歳時 | 15人 | 12人 |
2歳時 | 16人 | 12人 |
3歳時 | 17人 | 12人 |
4・5歳時 | 36人 | 25人 |
合 計 | 90人 | 70人 |
4・5歳児については合同保育または一体的な保育を行うことがありますが、内容に応じて年齢別で活動することもあります。
たんぽぽ保育園
たんぽぽ第二保育園
7:05 |
保育開始 自由遊び |
9:00 | ほぼ全員が登園 |
9:30 | おやつ(3歳未満児) |
10:00 | 主活動開始 |
11:00 | 主活動終了 |
11:30 | 給食 |
12:30 |
お昼寝 |
14:30 | 起床・着替えなど |
15:30 | おやつ |
16:00 | 自由遊び |
19:00 | 保育終了 |
開園時間 |
たんぽぽ保育園 7時05分~18時45分 たんぽぽ第二保育園 7時05分~18時45分
※変更となる場合があります |
保育標準時間 |
通常保育 7時05分~18時05分 延長保育 18時05分~18時45分
たんぽぽ保育園 18:05~18:20 1人1回50円 18:20~18:35 1人1回100円加算(150円) 18:35~18:45 1人1回250円加算(400円)
たんぽぽ第二保育園 18:05~18:14 1人1回100円 18:15~18:29 1人1回100円加算(200円) 18:30~18:45 1人1回150円加算(350円)
※変更となる場合があります |
保育短時間 |
通常保育 8時30分~16時30分 延長保育 7時05分~8時30分・16時30分~ 16:31~19:00 1人1回30分毎に100円加算 |
土曜日 |
7時30分~17時30分 行事と重なった時などはお休みになることがあります |
実際に保育を提供する日及び時間帯は,就労時間その他保育を必要とする時間を勘案し,当園との協議のうえで保護者ごとに個別に決定します。
給食費 | 3歳児以上 月額6,090円/人 |
制服 | 3歳児以上から およそ6,000円 |
道具類 |
およそ5,000円 金額は1歳時入所の概算です。 以降は年齢が上がるたびに必要な道具を買い足していきます。 |
保険 |
日本スポーツ振興センタ 災害給付制度 年額315円/人 |
その他 |
月間絵本 月額400円~550円 口座振替手数料 月額96円(税別) 行事に関する費用は都度ご案内いたします |
金額は参考となるよう概算で表記させていただいております。詳細は入園説明時にご確認ください。
夏祭り 8月頃
お父さんお母さんたちで作る父母の会が中心となって保育室がゲームコーナーになったり、食べ物屋さんが出店したりします。
運動会 10月頃
体を動かす爽快感やみんなで一緒に頑張る楽しさや喜びを味わっています。勝って喜ぶ子、負けて悔しさから泣けてしまう子とさまざまですが力を出し切った結果です。
みかん狩り遠足 11月頃
袋井市内のみかん園にお邪魔して秋の収穫を楽しみます。
発表会 12月頃
大きいホールをお借りして、スポットライトを浴びて舞台に立って演目を発表します。5歳児になると大人も顔負けの劇や歌・踊りを見せてくれます。
たんぽぽ保育園の幼児教育(3歳以上児・年少より)は保育所保育指針で示された「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」を踏まえ、小学校との接続を意識して学習指導要領に示された考え方「知育・徳育・体育」を柱として構成されています。頭・心・体の成長が揃ってはじめて初等教育での学びの土台が完成します。幼児期の教育とは遊びを通して学びを支える土台を作ることにあります。
学びの土台は植物で例えると分かりやすいかもしれません。どんな植物でもきれいな花やおいしい実をつけるにはしっかりとした根っこ(学びの土台)と枝葉(学び)が必要です。立派に育った植物は枝葉に見合ったしっかりとした根っこを必ず持っています。根っこがしっかりしているから枝葉を維持・成長させるのに見合うだけの養分を吸収し、さらに成長していくことができるのです。逆を言えば根っこがしっかりしていないうちから枝葉を成長させよう(小学校の先取り)と思うと根っこからそれに見合った養分が吸収できず、植物全体を弱らせる結果(学年が上がると差がなくなる・逆転する)となります。たんぽぽ保育園の幼児教育はたんぽぽの根っこのように地中はるか深くまで根を伸ばし、これからの子どもたちの可能性が広がるようにという想いから小学校の先取りはあえてしません。まずは根っこが整って、その上で学習によって枝葉を成長させ、将来きれいな花をたくさん咲かせたり、おいしい実をたくさんつけて欲しいと思います。
幼児教育の「教育」という言葉から、前に立った先生が何かを教える授業のようなものを想像される方が多いのですが、これは大きな誤解です。幼児期には身体感覚を伴う実体験=遊びを重ね、初等教育以降で理論として学ぶことで、深い学びになっていきます。そして、その実体験を誰と一緒にするかということもすごく大事で、親子での体験、仲間との体験など、人との楽しい体験の共有の積み重ねによって、物事に向かう意欲や態度が身についていきます。
下写真の子たちはなぜ高いところから低いところに向けて水路を配置しているのでしょうか?なぜ、水路を繋げるときに上流側を上、下流側を下にして重ねているのでしょうか?それは遊びの中で試行錯誤をした結果、水は高いところから低いところに流れるという性質を学んだからです。そして水路の重ね方が逆になると水が上手く流れず、漏れることが分かったから=失敗から成功を導き出す経験をしたからです。
幼児期のこのような遊びが初等教育の理科「流れる水の働き」に繋がり、実体験を伴うからこそ、その内容を深く理解できるのです。またバケツに水を入れ、流すことで、ものが増える・減るということは見た目や重さの変化を伴うことを実感し、足し算や引き算に繋がる実体験にもなっています。
例えばあなたが今までの説明を、子育ての経験がないときに読んだのであれば、半分も理解できないでしょう。ところが子育ての経験を経て、これらの説明を読むと、よく理解できると思います。このように幼児期の遊びを通した実体験は子どもたちのこれからの生活や学びに繋がるとても大切なことのです。
これらのことを大切にしながら3歳児(年少)から5歳児(年長)までの3年間を幼児教育として知・徳・体を柱として取り組みを行っています。下記には知・徳・体への取り組みとして代表的なものを掲載しました。これらの活動も大切ですが、最も大切なのは普段の保育の中で育まれるものであることも改めて申し添えます。
このプログラムは初等教育の教育課程を踏まえて編成されています
令和3年度に袋井市幼小中一貫教育の中で公開保育をしたプログラムです。単に考える力を育てるだけではなく、小学校へと滑らかに繋ぐためのアプローチカリキュラムとしての役割も持っています。
幼児期には遊びを通して様々なことに試行錯誤を繰り返し、失敗から成功を生み出したり自らの経験を通して学ぶことが非常に重要です。このような経験は、後々の知的好奇心や、やる気と大きく関わって小学校からの学習活動の土台となります。プログラムは3~5歳児を対象に月1回・合計36回の授業形式となっています。小学校の先取りではなく、遊びの中で感覚的に獲得した学びを整理する内容となっていて、遊び(幼児教育)から徐々に小学校へ向けての学びの土台を作ったり準備ができる、近年非常に重要視されている「アプローチカリキュラム」となっています。小学校以降の座学の基本となる座る習慣が身につくことや、先生の話を聞くとき、お友達の話を聞くとき、自分の意見を言うときの素早い切り替えができるようになっていきます。
●自立心
子ども自身が取り組むことを楽しいと感じ、工夫したり試行錯誤しながらあきらめずに進める。
●道徳性・規範意識の芽生え
幼児教育の核となる「遊び」から初等教育の核となる「学習」に移行するにあたって、授業の中で今は何をするときかを考えて行動する習慣が付きます。
●思考力の芽生え
子ども自身が取り組みの中で気づき、考えを巡らせて工夫するように導いていきます。結果にとらわれるのではなく試行錯誤しながら考えることが楽しいと感じることを大切にしています。
●数量や図形、標識や文字等への関心・感覚
数・形・言葉の要素が重なり合って、数量・図形・言葉の理解につながり算数への土台となっていきます。
●言葉による伝え合い
相手の言っていることを聞いて理解し、自分の意見や思いを伝えるために話す力を授業形式の中で育みます。
何か特別な活動のことを指すわけではなく、「してよいこと、しなければならないこと、してはならないこと」について「心に響く指導」をすることにあります。普段の生活の中での体験が重要となりますが、たんぽぽ保育園では特に自然と親む中から豊かな心を育み、異年齢との交流や同じ法人の二園間の交流によって「してよいこと、しなければならないこと、してはならないこと」について理解を深めます。
「走・跳・投・打・捕・蹴・組・リズム・バランス」などの運動の基本能力を高めるプログラムを導入しています。3歳児から月1回・3年間で36回のプログラムと、2歳児のときに3歳児からの活動へと滑らかに繋げるための4回の経験を経て、様々な動きの経験を深めていきます。昔の子どもは野山を駆け回る中で、意図せずに図にあるような基本動作の経験を重ねていきましたが、今の時代の子ども達は遊びの中だけでは運動の経験が不足したり偏ったりします。その不足している経験や偏りを補い、運動能力と非認知能力を高め、強い身体と心を作るをことがねらいです。
サーキット走の例
~体育指導が子どもの運動能力を下げる理由とその対策~
自由遊び中心の子どもたちと体育指導を行った子どもたちの運動能力を比較すると前者の方が運動能力が高くなる傾向があります。それは説明を聞いたり順番を待ったりする時間が長く、運動する時間は短くなってしまうことがあるためです。そこでスポーツ教室ではサーキット走を取り入れて、基本的な力の使い方を効率よく経験できるようにしています。イラストではスタート・ゴールがありますが、丸く配置することで待ち時間がないように工夫しています。加えて集団遊びを行い、サーキット走での経験を状況に応じて運動を使い分ける応用として経験を深めます。プログラム終了後は次回に向けて課題が出されます。それによって毎日の保育の中で力を付け、付けた力の使い方をサーキット走で効率良く経験し、集団遊びの中で状況に応じた力の使い方を身に付けます。
集団遊び例(おやつ取りっこゲーム)
さくら・さくらんぼリズムあそびは、埼玉県のさくら・さくらんぼ保育園の創始者 故・斎藤公子先生が創ったメソッドです。「ヒトの子を人間に育てる保育の実践」として、生物の進化の法則に沿って創られ、お母さんのお腹の中で遂げてきた進化の過程をリズム運動に再度取り入れることにより、産まれてからの育ちで充分でなかった部分を補っていきます。
音楽に合わせて「魚類(きんぎょ)→両生類(両生類ハイハイ)→哺乳類(こうま・うま)→ヒト(跳ぶ・走るなど)」などヒトの生物的の進化の法則にそって運動を行うことで、視覚・聴覚・前庭覚・固有覚・触覚などの感覚神経と、手や足などを動かす各運動神経を発達させ、脳の発達を促していきます。赤ちゃんの「寝返り」「ずりばい」「はいはい」などは、生物の進化や運動の発達や獲得に重要な意味を持ちます。特に、手足の親指の発達に注目し、「両生類のようなハイハイ運動」などは古い脳(爬虫類脳・哺乳類脳)を活性化するための運動として重要視しています。
現代では便利になった反面、豊かな遊びの環境が失われ、子どもたちの発達のバランスが崩れているように感じます。神経発達の基礎部分をしっかりと育てるリズムあそびをすることで、最近の子どもたちに多いように感じる、聞く力や注意集中の弱さや情緒の乱れなどの面が整うことを期待して実施しています。
古い脳 爬虫類脳(反射脳)
脳幹・大脳基底核・脊髄
心拍・呼吸・摂食・飲水・体温調節・性行動
⇒安全意識(生きたい)
古い脳 哺乳類脳(情動脳)
大脳辺縁系(偏桃体・海馬体・帯状回)
喜び・愛情・怒り・恐怖・嫌悪などの情動
⇒仲間意識(関わりたい)
新しい脳 人間脳(理性脳)
大脳新皮質(右脳・左脳)
知能・記憶・言語・創造・繊細な運動
⇒目的意識(成長したい)
園舎には防犯カメラを設置して不審者をけん制しています。また万一に備えて子どもたちを守る防犯グッズを装備しています。保護者などへのお子さんの引渡の際には事前にお迎えに来る方を登録して頂き運転免許証など公的身分証明書の確認を求めることで安全を守っています。防災訓練・不審者対応訓練などを毎月行って職員をはじめ子どもたちにも有事にはどのような行動を取れば良いのか確認しています。園内は転倒防止対策や飛散防止対策などがとられています。
ほぼ毎日園外保育をしていますので、迅速に全体に情報伝達を行えるツールとして業務無線を運用しています。これにより現在地を把握し、不測の事態が発生したときには園と連携して速やかに対応に当たることができるとともに、危険個所や不審人物などがあれば速やかに全クラスが把握できるような体制を整えています。
人間がストレスを感じる要因の一つに生活環境の変化があります。大人でも職場や住居が変われば慣れるまでにはいつもよりも疲れがたまってしまいます。また、預けはじめ(不慣れな環境に置かれた子ども)は、一見して分かりづらいですが、自律神経のうち交感神経が活発に働いています。たとえ午睡をすることができたとしても、その睡眠はいつもの睡眠と違い、副交感神経が優位とならず、常に緊張状態に置かれていることが分かっています。これらが要因となってSIDS(乳幼児突然死症候群)が引き起こされるため、預けはじめの死亡事故は他の時期と比較すると、とても多くなります。SIDSや事故を防ぐためにも徐々に環境に慣れていきながら、子どもの負担を減らしていく慣らし保育は重要な役割を担っています。必ず行えるよう、できるだけ長く期間を取れるよう準備を整えて頂きますようお願いします。
0・1歳児の慣らし保育 3週間の場合の進行の目安 | |
1週間目 | 1・2時間程度~給食前 |
2週間目 | 給食・お昼寝・おやつまで |
3週間目 | おやつ・16:30まで |
※年齢問わず転園など集団での経験があっても慣らし保育は行いますが、進行はお子さんの様子に合わせて調節していきます。
定期的に職員研修を行い、最新の保育を勉強して専門性を高めています。また、これらの研修は他クラスや他職種との交流により円滑なチームワークが発揮できるためのコミュニケーションの場としても機能しています。